大変貴重な希少キノコであるハナビラタケの特徴について
ハナビラタケは、まるで花が咲いているかのような見た目のキノコです。波のような形にうねった花びらのようなものが集まっていて、たいへん可愛らしい形をしています。カリフラワーやハボタンにも似ていて、色は淡い白色、もしくは淡い黄色をしています。美しいサンゴのような見た目でもあることから、華やかさ、豪華さ等も感じられます。
ハナビラタケの特徴の一つとして、育つ環境がとても限定的であることが挙げられます。ハナビラタケは1000m以上の高山地帯にしか生育せず、なおかつ、自生する数も少ないため、あまり人目に触れることがありません。マツ科の樹木の根本や切り株に生え、湿気が多いという条件の下でよく育ちます。一般的にはなかなか見つけられないことから、幻のキノコと呼ばれることもあります。
自生しているハナビラタケはとても少ないので、食用として流通させるためには人工的に栽培することが必要です。しかし、ハナビラタケの人工栽培は、とても時間がかかったり、管理が難しかったりすることから、あまり行われていないのが現状です。そのような中、生産に携わる会社は、試行錯誤を繰り返しながら栽培し、食用として販売できるものを生み出しています。スーパーマーケット等でハナビラタケが販売されていることは少ないため、普段の生活の中で見かける機会はあまりありません。なかなか市場に出回ることがない貴重な希少キノコですが、百貨店や直売所等で販売されていることもあります。その他、インターネット販売もよく行われています。
βグルカンが豊富なハナビラタケはいろいろな料理に活用できる
さまざまな種類のキノコに含まれている、食物繊維の一種であるβグルカンの含有量がたいへん多いのもハナビラタケの特徴の一つです。βグルカンは、腸内環境を整え、体の抵抗力を高める効果が期待できる成分です。あらゆるキノコの中で、βグルカンが圧倒的に多く含まれているハナビラタケは、健康に関心がある忙しい現代人に注目されている食材なのです。
ハナビラタケはくせのないキノコなので、いろいろな料理に活用することが可能です。食感も特徴的で、こりこりしてとても歯ごたえがあり、和食はもちろんのこと、洋食、中華、イタリアン等、どんな種類の料理にも合わせることができます。ハナビラタケは海外にもあり、以前から、フランス料理で使用する高級食材として重宝されてきました。日本の料亭やレストラン等で使用されていることも多いですが、とても扱いやすいので、家庭で使用する場合でも何の問題もありません。スカートのフリルがなびいたような愛らしい様子を活かして、料理の盛り付けを工夫することもできます。
βグルカン含有量が多く、希少な存在であるハナビラタケは、美しい見た目や特徴ある食感だけでなく、食べることで毎日いきいきと健康に過ごすことを期待できるという、素晴らしい性質を持ち合わせたキノコなのです。